- 伊藤有希
インテリアの感性の深め方
こんにちは。伊藤です。
今日は、仲良くさせていただいているインテリアコーディネーターさんと勉強会をしてきました。
私流のインテリアの感性の深め方、勉強のやり方ということで、
勉強会の中身を紹介させていただきます。

今日はひとつの勉強のやり方について共有しました。
今回、海外の雑誌を準備して、ちょっと楽しくインテリアトークを交えながら…。
普段、一般のモデルルームなどのインテリア事例などインターネットや日本の雑誌を参考に写真を観察して分析するのですが、今日は特別にフランスのインテリア雑誌を見ながら行っている分析のやり方です。
※以下の分析例は上記の写真に写っているページについて分析しています。

①インテリアの事例を見て第一印象を記入する欄
「かわいい」「カジュアル」など一言でもいいですし、言葉が思い浮かべば
「おちついたキュートな子供室」や「ふんわりグレイッシュなカジュアルスタイル」
など、自分の言葉で受けた印象を書きます。
◇点数
ここで点数を付けます。
正直、雑誌に載るような素敵なスタイルに点数をつけるとなるとおこがましいですが、思い切って付けます。
「なんとなく、かわいくて落ち着いている気がする!80点!」ざっくり!
②分析してみます
◇まずは、写真の中や空白、難しければ付箋などをつかって、要素をかき出します。
・床はグレイ…
・天井と奥の壁は明るいベージュ。
・左はダイナミックな絵が描かれている、モノトーン
・右はピンクのドット…
・下にまるいラグが点在してる。ピンクが混じっていたり、ブルーがあったり!
・おや、奥の部屋は床と壁がブルーだな、親の寝室かなあ。
・家具は基本的にホワイト、ベッドのマットレスはグレー
・チェアのクッションは目立ったピンクだ
などなどなど…とにかく気づいたことを言葉にして出していきます。
そして、文章化してシートにまとめます。
「明るくカジュアルな色彩でありながら、床やベッドカバーなどがグレーで落ち着きを感じさせ、高い年齢まで対応できそうな子供部屋という印象である。
見えてる部分対面する壁がアクセント壁紙であるが、一面はモノトーンで柔らかいアート調のもので大胆なデザインでありながらうるささは感じない。対するピンクのドットの壁面はあかるいオレンジのベージュの壁紙と調和しており、かわいらしさを感じる。そしてその面に作りつけられたチェアのクッションが強めのピンクであり、ピンクの壁紙により違和感などはなくいいアクセントとなっている。飛び石のように置かれた円形のラグも、ドットの壁と併せたのか空間をまとめているように感じる」
など…、文章に起こしてみます。
もちろん、機能性に着目したり、動線に着目したり、多数で行うといろいろな着眼点を感じられて面白いですよ。

③課題、調べたいこと
ここでは気づいたことや気になったことなどを記載します。
「奥のスツールはアアルトのスツールかな?あとで調べておこう」
「日本にも似た壁紙はないかな」
など、よく見かけるデザイナーズ家具などあれば価格と正規品の購入ルートを再確認したり、再現できる壁紙を探してみたり…。
思い思いに深めたいことがあれば記載します。
◇最後にもう一度、点数を付けます。
「アートを交えたコーディネートであり、奥の部屋とのコントラストが面白い…!90点!」
点数は…感覚ですが、分析する前と後でどれほど深く見れたか可視化するためのものでもあります。
いいと感じた場所をたくさん見つけられれば上がるし、
わからないな、あんまり合ってないんじゃないかな、と思うことが多ければ下がるでしょう。
コーディネートに点数をつける、というより自分で点数を出す事で感じ方や分析を顧みるきっかけにできればいいなと思います。
④レベルアップを目指します
これを一日に一件…など、コンスタンスに繰り返せば自分のボキャブラリーの傾向がわかります。
最初はなかなか言葉が紡げません。
でも、関連する言葉を調べるきっかけになったり、表現を広げるきっかけになるのではないでしょうか。
これまで「カジュアル」としか言い表せなかったものも、「カラフル」「ビビッド」「鮮やか」「軽快な」など違う角度から表す言い方が見つかるかもしれません。

インテリアの仕事で、白い壁紙の部屋に茶色のアクセントクロスを提案するとき。
「この壁紙とこの壁紙は、合うと思います!」
とだけいうより
「こちらは暖色が混じったやさしいホワイトなので、こちらのブラウンになじむかと思います。床色がペールトーンなので、明るい木色の家具も合わせやすいです」
などの言い方で説明をされたほうが、具体的に合う根拠がわかり安心して壁紙を選びやすいのではないでしょうか。
インテリアの仕事をしていると、お客様とのコミュニケーションの中でいろいろな提案を行います。
言葉で説明を聞くより、絵で示してほしい方もおられますし、
端的に私の考えを聞いて参考にしたい方もおられます。
しかし、私自身、言葉を増やしたらとてもお客様との会話が楽しくなったなあと感じました。
「いいですね」「素敵ですね」のときに、良いと感じる理由を言えると会話に花が咲きます。
そして、お客様の希望を拾いやすくなったようにも感じます。
いろんな角度で、お客様の要望を確認できるからかな、とも思います。
コミュニケーションが大切な仕事だからこそ、お客様に満足していただける提案ができるよう言葉を磨いてゆきたいと思い、今日の勉強会では上記の共有をさせていただきました。
楽しんでスキルアップできるといいなと思います。
伊藤

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